赦していいこと、いけないこと Vol.2002
権力は、持った人間を支配する。
より強い権力にしていくように、それを持った人間を操るようになる。
組織は、そこに所属した人間を支配する。
組織に害をなすものはすべて排除するようになる。
そして権力と組織が結びついたとき、それらの強制力はより強く、大きいものになる。
だから、それが間違った方向に向かった時はとても怖い。
その強大な力に対しては、誰も何も言えなくなる。
仮に何かを批判しても、大きな声ですべてかき消されてしまう。
それがどんなに正しいことであろうと、間違ていることにされてしまう。
そういうことが、今、起きつつある。
そういう状況にあることも、強い力と大きな声が邪魔をして、なかなか気づかない。
ごまかされていることに気づかない。
そうならないために忘れてはいけないことは、赦してはいけないことは決して忘れては言えないということだ。
森友学園や加計学園の問題のように、ごまかされたり、嘘をつかれたり、ふたをされたりしたことを忘れてはいけない。
何度も同じ年金に関する過ちを繰り返す社会保険庁を忘れてはいけない。
難民を銃殺するという発言を忘れてはいけない。
忘れるということは、赦すのと変わらないこと。
赦していいのは、その誤りを相手がまず認め、それを真摯に詫び、行いを改める時だけだ。
どんなものであれ、ことであれ、それをしたのが、口にしたのが、どんな人であれ、誤りを認め、真摯に詫びた人以外は、決して忘れてはいけない。赦してはいけない。
それを忘れた時、その人はただのお人よしになり、悪意を持ったそういう人たちに食い物にされ、捨てられることになる。
全てを赦しては絶対にいけない。
そんなものは、理想の考え方でもなんでもない。
自分も含めた未来を守るために、赦していいこと、絶対に赦してはいけないことを常に頭に置いておくことが大切だ。