調子に乗らない。阿(おもね)ない。(2012.03.08)
今自分がそこにいるのは、確かに自分の努力もあるでしょう。けれど、普通はそれ以上に、自分以外の力によるものが大きいもの。
例えば上場企業や有名企業の役員や社員であるとか、例えば大学の教授であるとか、例えば何かの専門分野における第一人者であるとか。
上場企業はほとんどの場合、その人が上場させたわけではないでしょうし、有名企業にしたのもほとんどの場合はその人が有名にしたわけではないでしょう。大学の教授だって、その人がたくさんの人に手伝ってもらい、研究した成果が認められた結果でしょう。何かの専門分野も昔の誰かがその分野を作ったものであることが殆ど。
これらはすべて肩書で、それは過去も含めた第三者が付けてくれたものです。その肩書きを通して見られているのは、決してその人そのものではなく、肩書そのもの。ほとんどハレーション効果と言ってもいいくらいだと思います。
これに決して勘違いしてはいけない。そう思います。こういった肩書、第三者の評判は、すべて砂上の楼閣。何かがあれば、一瞬にして消え去ってしまうもの。
だから、第三者の自分に対する良い印象があっても、それは自分の手柄と思っては絶対にいけない。決して調子に乗ってはいけない。そう思います。
けれど、絶対にそれを守ろうとしてもいけない。しがみついてはいけない。守るための妥協をしてはいけない。阿ない。
何が調子に乗っていることで、何が阿ないことなのかを客観的に見ることは決して簡単ではありませんが、それなりの年になればなるほど、常に頭の中に入れておきたいと思っています。