良い会社(2012.03.06)
「良い会社」とは何だろうと、友人と話をすることがあります。
彼は、「社員が気持ちよく働ける会社ではないか?」といいます。なるほど社員が気持ちよく働けるというは、何となく良さげに聞こえます。
気持ちよく働ければ、モチベーションがあがる。モチベーションが上がれば、仕事の能力も上がり、効率も上がり、売り上げや利益の向上につながる。そしてそれが還元され、また、気持ちよく働くようになる。
こういう善循環が想定されるのかもしれません。
じゃあ、社員が気持ちよく働くために何をするの?というと、働く環境を整えることということになってきます。
でも、これって僕はおかしいと思います。
良い会社というのは、社員にとって良い会社だけでなく、経営者にとっても、株主にとっても、顧客にとっても良い会社であるべきで、だからそのために社員のための環境を整えるというのは、何だかつながらない。
会社の不幸は、経営は労働に見合う対価(給与や賞与だけでなく何らかの形で)を払っていると思っていて、社員は、見合う対価をもらっていないと考える人が多いということだろうと思います。
これは何からくるかというと、仕事に対する価値観の問題でしょう。
価値観が違うのだから、プロトコルが合うわけがない。
だから、良い会社というのは、このプロトコルが合う会社。つまり、経営と社員が価値観(理念)を共有する会社だと思います。
理念を共有できれば、目標の共有も容易であり、それを達成するためのなにがしかの我慢もお互いにできるようになる。
会社は英語でCompanyですが、これはそもそも「仲間」という意味からきているもの。だから本来は、理念を共有していてあたりまえなのだろうと思います。
「社員が気持ちよく働ける」という一面的な見方ではなく、何をしようとしているのかを全員が共有する組織が良い会社なのだろうと思います。
理念を共有できない人は組織から出て行かざるを得ないというのは、Companyである限り、僕はあたりまえではないかと思います。
仲間ではない人が組織に増えてきたときが、悪い会社になっていく時なのだろうと思います。