正義という刃 2015.10.09
正義という考え方ほど危ないものはない。
正義という名の下に、自分が正しいと勘違いする。
正義という名の下に、他者を断罪する。
正義というのは一方的な見方でしかない。
他方から見れば、それは悪となることも決して少なくはない。
けれど、正義と思った瞬間から、そんなことは考えもしなくなる。
倫理や道徳という考え方も、常に正しいというような普遍的なものではない。
なぜなら、生死がかかった状況では、自分が生きることが正しいことになるからだ。
正義は往々にして争いを生む。
争いを生まない一つの方法は、多様性を受容するということだ。
そのうえで、意見を尽くすこと。
時間はかかるが、一方的な圧力は、強い反発力を溜めてしまうことになる。
正義を振りかざすのは、結局は相手だけでなく自分を痛めつけることになる。