そろそろ回りを見てみないかい? 2015.03.02
街を歩きながら。
待ち合わせ中に。
電車の中で。
喫茶店で。
友達と一緒にいながら。
仕事の合間に。
街はスマホやゲーム、音楽を聞いている人たち(=ケータイ文明人)であふれている。
これらに共通しているのは、周りに人がいることに興味を持たないということ。
皆が自分の世界に浸っている。
これまで、パーソナルスペースというものが存在していることが、社会学者や心理学者からいわれてきた。
他人との距離の近さが親近さを示しているというものだ。
ところがケータイ文明人は、このスペースをリアルの世界ではなく、バーチャルの世界に持っている。
だからリアルの世界に対するパーソナルスペースはあまり気にしない。
だから、ぶつかっても気にしない。
彼らが他人とぶつかって他人を意識するのは、そのショックでデバイスを落としたり、バーチャルとのつながりを中断された時だ。
バーチャルに入っていない人間にとっては、完全なパーソナルスペースの浸食だ。
そうしてつまらなくもくだらないいさかいがそこかしこで起こるようになる。
そろそろ顔を上げて、周りを見てみないか?
視覚と聴覚だけでなく、嗅覚と味覚と触覚も使って。
目の前の小さい画面の中より刺激的なものは、リアルにだっていっぱいある。
おっさんのたわごとだと思うかもしらんが、まあ、たまには聞いておいた方がいいぞ。